結論・最初にやること
ニットの「伸び」は、生地が壊れたわけではなく編み目(ループ)が引っ張られてつぶれ、寝てしまっている状態です。
スチーム(蒸気)で繊維をゆるめ、手で形を寄せて、冷めるまで固定すれば戻せます。基本は「寄せる→蒸す→冷ます」です。
基本の直し方(スチーム)
- 洗濯表示を確認(アイロン不可・化繊混は低温・あて布)。
- セーターを平らな場所に置き、伸びた部分を両手で中心に向かって寄せ、本来の幅に整える。
- スチームアイロンか衣類スチーマーを生地から1〜2cm浮かせて蒸気だけを当てる。押し付けるプレスは編み目をつぶして逆効果。
- 蒸気で湿ったところを手で寄せて形を作り、冷めるまで動かさない。ニットは冷める瞬間に形が決まります。
- 戻りが足りなければ「寄せる→蒸す→冷ます」を2〜3回繰り返す。
部位別のコツ
- 首まわり(ヨレヨレ): リブ(ゴム編み)部分を指でつまんで縦にキュッと縮めながら蒸気を当て、冷風(ドライヤーの冷モード)で冷ますと早い
- 袖口のラッパ: 袖口を手でぎゅっと握って蒸気→握ったまま冷ます
- 裾の波打ち: 平置きで裾を内側に寄せ、あて布をして低温で「置くだけプレス」を1秒ずつ
- 肩のハンガーポッコリ: 出っ張った部分に内側から蒸気を当て、外からなでて平らに
スチーマーがない場合
霧吹きで伸びた部分をしっとり湿らせ(びしょ濡れにしない)、手で形を寄せながらドライヤーの温風を10cm以上離して当て、乾いたら冷風で固定します。理屈は「湿気→熱→冷却」で同じです。
浴室の湯気を利用する「浴室スチーム」も軽いヨレには効きますが、吊るすと自重で縦に伸びるので、平らな場所か洗濯ネットに寝かせてください。
全体的にワンサイズ伸びた場合
ウールセーター全体がゆるゆるになった場合、40度前後のぬるま湯に2〜3分つけて軽く押し、タオルで水気を取って平干しすると縮む方向に動きます。
ただしこれは縮みすぎのリスクと隣り合わせの最終手段です。大切な一枚や高級ニットでは試さず、クリーニング店のニット修復メニューに相談するのが安全です。
伸びさせない予防
- 平置き(畳み)収納。ハンガーに掛けると肩・襟が伸びます
- 掛けるなら折り返し掛けかニット専用ハンガー
- 洗濯はネット・弱水流・脱水30秒〜1分
- 乾燥機は使わない
- バッグのストラップは左右を変えて肩の一点摩擦を減らす
関連するトラブル
洗濯で小さく縮んだウールの復元は、伸びとは逆の問題で対処も異なります。