結論・最初にやること

ニットの「伸び」は、生地が壊れたわけではなく編み目(ループ)が引っ張られてつぶれ、寝てしまっている状態です。

スチーム(蒸気)で繊維をゆるめ、手で形を寄せて、冷めるまで固定すれば戻せます。基本は「寄せる→蒸す→冷ます」です。

基本の直し方(スチーム)

  1. 洗濯表示を確認(アイロン不可・化繊混は低温・あて布)。
  2. セーターを平らな場所に置き、伸びた部分を両手で中心に向かって寄せ、本来の幅に整える。
  3. スチームアイロンか衣類スチーマーを生地から1〜2cm浮かせて蒸気だけを当てる。押し付けるプレスは編み目をつぶして逆効果。
  4. 蒸気で湿ったところを手で寄せて形を作り、冷めるまで動かさない。ニットは冷める瞬間に形が決まります。
  5. 戻りが足りなければ「寄せる→蒸す→冷ます」を2〜3回繰り返す。

部位別のコツ

  • 首まわり(ヨレヨレ): リブ(ゴム編み)部分を指でつまんで縦にキュッと縮めながら蒸気を当て、冷風(ドライヤーの冷モード)で冷ますと早い
  • 袖口のラッパ: 袖口を手でぎゅっと握って蒸気→握ったまま冷ます
  • 裾の波打ち: 平置きで裾を内側に寄せ、あて布をして低温で「置くだけプレス」を1秒ずつ
  • 肩のハンガーポッコリ: 出っ張った部分に内側から蒸気を当て、外からなでて平らに

スチーマーがない場合

霧吹きで伸びた部分をしっとり湿らせ(びしょ濡れにしない)、手で形を寄せながらドライヤーの温風を10cm以上離して当て、乾いたら冷風で固定します。理屈は「湿気→熱→冷却」で同じです。

浴室の湯気を利用する「浴室スチーム」も軽いヨレには効きますが、吊るすと自重で縦に伸びるので、平らな場所か洗濯ネットに寝かせてください。

全体的にワンサイズ伸びた場合

ウールセーター全体がゆるゆるになった場合、40度前後のぬるま湯に2〜3分つけて軽く押し、タオルで水気を取って平干しすると縮む方向に動きます。

ただしこれは縮みすぎのリスクと隣り合わせの最終手段です。大切な一枚や高級ニットでは試さず、クリーニング店のニット修復メニューに相談するのが安全です。

伸びさせない予防

  • 平置き(畳み)収納。ハンガーに掛けると肩・襟が伸びます
  • 掛けるなら折り返し掛けかニット専用ハンガー
  • 洗濯はネット・弱水流・脱水30秒〜1分
  • 乾燥機は使わない
  • バッグのストラップは左右を変えて肩の一点摩擦を減らす

関連するトラブル

洗濯で小さく縮んだウールの復元は、伸びとは逆の問題で対処も異なります。