結論・最初にやること
縮んだウールやカシミヤのセーターは、30℃以下のぬるま湯にヘアトリートメント(リンス)を溶かしてつけ置きし、やさしく伸ばしながら形を整えて平干しする方法で、ある程度戻せる可能性があります。
ウールは人間の髪と同じタンパク質繊維です。トリートメントに含まれるシリコン成分(ジメチコン等)が、絡まって固くなった繊維を滑らかにし、ほぐれやすくします。
正直に書くと、完全に元に戻らないことも多いです。フェルト化が強く進んだ縮みは、自宅よりクリーニング店の方が確実です。
なぜ縮むのか
ウールの表面には鱗状の「スケール」があり、水・熱・摩擦で絡み合って縮みます(フェルト化)。一度強くフェルト化した繊維は、物理的にほぐさないと戻りません。
手順
- 洗面器やバケツに30℃以下のぬるま湯を張り、ヘアトリートメントを大さじ1〜2杯(または数プッシュ)溶かす。
- 縮んだセーターをゆっくり沈めて15〜30分つけ置きする。強く押したりもんだりしない。
- 軽くすすぎ、強く絞らずに水分を切る。大きめのタオルに挟んでタオルドライする。
- 平干ししながら、元のサイズになるよう手でやさしく伸ばして形を整える。ハンガーに吊るすと伸びて型崩れします。
- 必要なら、アイロンのスチームを浮かせた状態(直接当てない)で当てながら伸ばす。
アイロンは低温設定で。高温はウールを傷めます。
やってはいけないこと
- 熱いお湯を使う: さらに縮みます。30℃以下厳守
- 強くもむ・こする: 繊維同士がさらに絡まり、悪化します
- 長時間脱水: 遠心力で型崩れ・深いシワの原因。洗濯機の脱水は30秒〜1分の最短に
- ハンガー干し: 水分の重みで伸びて型崩れします。必ず平干し
縮みを防ぐ洗濯のコツ
- 洗濯機で洗える表示があっても、お気に入りはおしゃれ着用洗剤で手洗いが安全
- 弱アルカリ性の一般的な洗剤は洗浄力が強すぎて動物性繊維を傷めるため使わない
- 脱水は最短(30秒〜1分)
- 乾燥機は使わない
専門業者への切り替え目安
- 縮みが強い・高価なカシミヤ・思い入れのある衣類
- 自宅で試しても形が戻らない場合
- クリーニング店では専用の柔軟処理剤とスチームで、自宅より確実に復元できます。「縮んでしまった」と伝えれば判断してもらえます
関連するトラブル
伸びてしまったニットの復元は、縮みとは逆の変形で対処も異なります。